その表現の多様性は、ヒマラヤというあまりにも険しい地理的条件によって、 インドやチベットの文化が簡単に押し寄せることができなかったことに起因しています。 人々は、少しずつ異文化を取り入れることで、ヒマラヤ固有の文化を保ちつつ、独自の物語を作り上げていきました。 村々に伝わった物語のモチーフは、村の信仰する宗教（ヒンズーの神々と密教の仏たち）や日常生活に密接な関わり持つ様々な霊的存在によって大別され、そのような超自然的な存在と祖先たちとの物語が、その年を平穏に過ごすために欠くべからざる儀式として村々で演じられていたのです。 ヒマラヤという大海の孤島のような閉ざされた空間に暮らす人々の造り出した、生命力溢れる仮面たち。 崑崙舍ヒマラヤ仮面コレクションより、一部をご紹介します。 ヒマラヤに暮らす人々や最初の人類に繋がる豊かな想像力が、私たちの意識の底から目覚めることでしょう。